バッファロー無線APのログの見方
以下のログはWPA2-AESで設定された無線APのものです。クライアント認証はPEAPでやっています。
無線クライアントのMACアドレスはこの端末です。
7C:C5:37:xx:xx:xx
まずはクライアントが以下のように無線APへ接続してきます。
WIRELESS wl0: 11g : Associated User - 7c:c5:37:xx:xx:xx
認証がOKで無線APへのアクセスが許可されれば、無線APでは以下のようにPMKを登録して、キャッシュしておきます。
AUTH eth1(25891): Register PMK: id xxxxcfb28933d76818f17c3091eexxxx (TTL 3599) - 7C:C5:37:xx:xx:xx
AUTH eth1(25891): Authenticated User - 7C:C5:37:xx:xx:xx
AUTH eth1(25891): Register PMK: id xxxxcfb28933d76818f17c3091eexxxx (TTL 3600) - 7C:C5:37:xx:xx:xx
IEEE802.1X認証にてローミングした際にPMKキャッシュを使用して暗号処理を早くします。
ちなみにPMKとは、Pairwise Master Key です。
データ通信の暗号鍵の元となるキーペアのことです。
そのキーをキャッシュしておくことで、クライアントがローミングにより戻ってきたりした場合に
このキャッシュキーを使用することで、暗号通信を開始する時間を短縮しています。
PMKキャッシュを使用して再通信する場合は以下のログが出るようですね。
無線クライアントがローミングしてきて、キャッシュを使用して無線APへはいってきています。
WIRELESS: wl0: 11a : ReAssociated User - 7C:C5:37:xx:xx:xx
AUTH: eth1(25891): Found PMK: id=xxxxxxxxfa61362f1943e4376827xxxx, ea=7C:C5:37:xx:xx:xx bbs=00:16:0x:xx:xx:xx
AUTH: eth1(25891): PMK Cache performed(RSN) for 7C:C5:37:xx:xx:xx
AUTH: eth1(25891): Authenticated User - 7C:C5:37:xx:xx:xx
最後に無線AP側でPMKを登録しています。
TTLの値は減っています。
AUTH: eth1(25891): Register PMK: id xxxxxxxxfa61362f1943e4376827xxxx (TTL 2300) - 7c:c5:37:xx:xx:xx
ローミングで移動しているので、元々接続していた無線APからは以下のログが出ています。
DisAssociate して無線APから外れています。
WIRELESS: wl0: 11a : Deleting roamed station - 7c:c5:37:xx:xx:xx
WIRELESS: wl0: 11a : DisAssociated (rcvd. station leaving..) User - 7c:c5:37:xx:xx:xx
PMKのキャッシュ時間は(TTL 3600)とあるように、3600秒で設定されています。
(無線APのRadius設定のSession-timeout値で変更可能)
この時間が経過すると、以下のように Session-timeout ログが表示されます。
そしてこの後、再認証の処理にはいっています。
再認証が成功すれば、引き続き無線LANへのアクセスが継続されます。
AUTH: eth1(25891): Session-Timeout expired - 7c:c5:37:xx:xx:xx
AUTH: eth1(25891): ReAuthenticating User - 7c:c5:37:xx:xx:xx
AUTH: eth1(25891): Discarded session, User - 7c:c5:37:xx:xx:xx
WIRELESS: wl0: 11a : DeAuthentication (dot11 auth. expired) User - 7c:c5:37:xx:xx:xx
WIRELESS: wl0: 11a : Associated User - 7c:c5:37:xx:xx:xx
AUTH: eth1(25891): Register PMK: id xxxxxxxxa54314f73de38517xxxxxxxx (TTL 3600) -7c:c5:37:xx:xx:xx
AUTH: eth1(25891): Authenticated User - 7c:c5:37:xx:xx:xx
AUTH: eth1(25891): Register PMK: id 83dcba3da54314f73de385176f0b5e06 (TTL 3600) - 7c:c5:37:xx:xx:xx
再認証の処理がうまくいかなかったりすると、以下のようなエラーが出たりします。
PMK作成あとのPTK作成処理のやりとりでエラーになったりします。
また、無線APからは絶えず無線クライアントへ信号を送信していますが、
知らない間に無線クライアントがどこかへいってしまった場合などは、
下にあるように無線クライアントへ問合せのリトライをかけたりします。
こういった認証処理は端末台数が多かったり、
ローミングが頻発するような環境では無線AP自身への負荷が高くなり、
こういった再認証処理に失敗するケースが見られます。
このため、再認証までの時間を長く設定したり、無線APを増やして1台への負荷を低減させるなどの処置が必要となってきます。
WIRELESS wl0: 11g : DeAuthentication (4-Way Handshake timeout) User - 7C:C5:37:xx:xx:xx
WIRELESS wl0: 11g : Attempt to Deauthentication not respond. Retrying remain(3)... - 7C:C5:37:xx:xx:xx
WIRELESS wl0: 11g : DeAuthentication (AP inactivity) User - 7C:C5:37:xx:xx:xx
WIRELESS wl0: 11g : Attempt to Deauthentication not respond. Retrying remain(2)... - 7C:C5:37:xx:xx:xx
WIRELESS wl0: 11g : DeAuthentication (AP inactivity) User - 7C:C5:37:xx:xx:xx
WIRELESS wl0: 11g : Attempt to Deauthentication not respond. Retrying remain(1)... - 7C:C5:37:xx:xx:xx
WIRELESS wl0: 11g : DeAuthentication (AP inactivity) User - 7C:C5:37:xx:xx:xx
WIRELESS wl0: 11g : Attempt to Deauthentication not respond. Abandoned. - 7C:C5:37:xx:xx:xx
以下、キー更新間隔設定についてのマニュアルからの抜粋
過負荷状態にある場合は、更新間隔を長くすることも対応策のひとつ
キー更新間隔
無線の暗号化にWEP(自動配信Key)を選択した場合、
Keyの自動更新を行う間隔を設定します。
TKIPまたはAESを更新した場合は、
この間隔でマルチキャスト・ブロードキャストに用いられる暗号鍵の更新を行います。
指定できる時間は、0~1440(分)です。
0に指定した場合、定期的なKey更新を行いません。 初期値は、60分です。
注意
指定時間を短くすると、キー更新による負荷が高くなり、
通信が不安定になる場合があります。